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「からだにやさしい空気感を体感 -奈良市中の健康住宅-」

 
◆エアコンのわずかな設定温度で、熱帯夜もぐっすり快適
紅葉燃える晩秋の奈良。秋雨の降るやや肌寒い11月26日に、奈良市中に建てられた新築2年目の健康住宅を見学。

2014年6月入居以来、ご家族は今までにない快適な生活に満足されています。とくに、1年目の真夏日、帰宅すると以前の住まいのジトジト感は体感的に速やかに消え、汗が肌にまつわりつく感覚から解放されるのこと。エアコンのわずかな温度設定(29℃)でも、さわやかさを堪能できたとのこと。熱帯夜でも、午後から夜間にかける蒸し暑さも意識することなく、薄い夜具を用いてしっかり睡眠がとれ、断熱性能の威力を感じたという。TVでの地元熱帯夜報道に「どこの地域の話?え!地元!」というほど、寝苦しさから解放されたとのこと。
台風や突風、外部工事の騒音も、窓を開いて初めて気づいたりする日々。夏対策を施した健康住宅の設計に感謝する日々とのことであった。

建築条件は準防火地域と厳しいにも関わらず、高性能窓や玄関戸などの開口部材を採用。断熱性能を高めています。もちろん断熱材は、次世代省エネ基準より多くし(とくに屋根裏)、気密性能も測定値0.5㎠/㎡(隙間相当面積)を計測(完成時)。

夏季と冬季の温湿度計測からみえること
◆夏のサラリ。バッチリ断熱とわずかな冷房設定でOK
そこで、今年の8月21日以降、手持ちの温度計や温湿度デジタル表示計で毎朝、温度湿度を記録。それを表1(晩夏奈良市中の住まい)にご紹介しました。梅雨の季節や夏季には床下を覗くとサラリとしており測定温度が24℃台でした。



1F 26℃台、2F 26~27℃台の測定値で、よく訪問者から「ずいぶんと室内や床がサラリとしていますね」といわれます。このときの冷房設定温度は28℃でした。涼しさの戻った9月15日からはエアコン冷房設定を止め、常時換気はそのまま運転。
体感研修時には、11月なのでエアコンは暖房設定でした。研修参加者が住まい方を検討し、諸設備(サーキュレータの移動や配置、排気口の密閉など)の使い方を変更してから11月29日以降のデータを表2に整理し、今年初冬のデータとしてまとめました。


初冬に近い寒さも、いったん家に入れば穏やかな暖かさ。エアコン以外、特別の暖房設備が未設置でも、十分とのこと。夜間遅い帰宅時、温かい家に早く帰りたいと思う日ごろ、玄関に一歩入ればやわらかな暖かさが迎えてくれ、家全体どこでも期待どおりに暖かく過ごせているとのこと。

◆冬はエアコン暖房設定。21~22℃で快適な家
 奈良の住まいの1階は、店舗想定設計のため居住空間的にはまだまだ未完成ですが、常時19℃設定のエアコン暖房にしています。この温度では滞在時間が長ければ、指先が冷たく感じる方もいるはずです。ストレッチや身体運動をしていれば、この設定で十分です。
居住空間を想定するなら、やはり21℃以上は必要でしょう。身体を温めるのではありません。壁面の温度を低下させないように、エアコン常時運転を不在時も深夜でも稼働させているのです。
システム常時換気の効いた居住空間では、いつでもロコモを予防し、認知症を起こしにくくする複合運動、ストレッチや身体運動を無理なくでき、高齢者や介護度合軽度の生活空間として安全・快適なだけでなく、元気な長寿を助長する上で、効果的であることが確認できることと思われます。わずかなエネルギーで空間を快適にできる断熱・気密性能、1時間に半分空気が入れ替わるシステム計画換気で、お財布にやさしく、空気に淀みのない家づくりは、建物だけでなくひとにも健康をもたらす究極の住まいだと、改めて見直されなければなりません。
 今後の地域の資産として、新築時のみならず既存の建物もこのような住まいを実現しなければなりません。