
この施工事例は、ユニバーサルデザインを一歩踏み込んだ車椅子対応の住宅です。身体的ハンディキャップのあるお嬢さんが、快適な日々を送れるように照準をあわせ、なおかつ家族もともに暮らしを愉しめるよう考慮して設計されています。
高断熱・高気密・計画換気により、冬は暖かく、夏は蒸し暑さも低減されることが、こうしたオープンな間取りを許し、お嬢さんものびのびと屋内で自立して活動することを可能にしています。
特定のハンディキャップがあっても、ひとの尊厳を保ってハンディを意識せずに過ごせる住宅の好例として、紹介いたします。
リビング:このリビングは、家族とともに過ごす大切なくつろぎの空間です。
キッチン:ホワイトを基調にシャープな印象が若々しく活動的なキッチンです。「楽しく調理してほしい」という設計者の思いが反映されています。
調理台は通常より5cm以上低く70cm高。車椅子に座ったまま膝が調理台の下に入ります。安全にも配慮してIHクッキングヒーターを採用しています。メンテナンスしやすいフラットな天板には、主要な操作ができるスイッチがあり、局所換気はリモコン式を選ぶことで、手元で微調整ができるようにしました。
化粧室:寝室に隣接した化粧室は、お嬢さんの「一番お気に入りの場所」であり、鏡を前に身だしなみを整え、自分らしさをつくるためのプライベートルームでもあります。
スイッチ・コンセント類:車椅子でもスムーズに手が届くスイッチやコンセント。スイッチ取り付け位置は90cm(通常は120cm)、コンセント取り付け位置80cm(通常35cm)。
仕切り建具:車椅子の移動動線を考え、すべて引き戸です。ドアのような引きながら下がる、押しながら進む無理がありません。軽い力で開閉でき、床もフルフラットです。
お嬢さん専用の駐車スペース:坂になった車寄せまでは公道から一気に上がれ、車を降りればすぐ玄関。ゆるやかなスロープは近所への外出用です。
玄関内側に取り付けられた郵便受け